2005年08月08日

飯泉梓「ユナイテッドアローズ 顧客の声、商品と接客で表現(戦略 顧客志向)」日経ビジネス2005年8月1日号

ユナイテッドアローズ(UA)の経営改善のポイントを3ページの記事にまとめたもの

最初の徹底した調査と分析が魂を揺さぶる

研修という詰め込みともとられかねないファンクションと、接客場面での各従業員の発意による柔軟なサービスというファンクションが、一見矛盾しそうだが、そうはならないとされている点が極めて興味深い

リッツ・カールトンのクレドや、トヨタのマニュアルや、ノードストロームの返品プログラムなどを想起させるような話がある。事業体は複数の人間が1つの目的に向かって進むための、指針やマニュアルを抜きにマネジメントすることはできない。この辺を単純に、マニュアル主義とか、洗脳とか言って軽蔑するようなスカした人間は、逆立ちしても経営者になることはできない

・販売員がこう申し出た。「このまま着ていかれますか?今、着ているお洋服をご自宅にお届けしておきますよ」。願ってもない販売員の一言に驚きつつも、Aさんは好意に甘えることにした。翌日、Aさんに届けられた荷物を見て、もう一度驚くことになる。届けられたシャツに、きちんとアイロンがかけられていたのだ
・UAには接客の詳細なマニュアルはない。これらの接客サービスは、店舗の販売員が自分で考えている
・毎日のように足を運ぶ顧客がいるのは、飽きないほど商品が豊富だからだ。通常の衣料品専門店は1店で約400品番を扱うが、UAはその5倍、2000品番を揃える
・取引先などの関係者に「UAの強さは何か」を尋ねる聞き取り調査を実施。荷物の配送を委託する佐川急便や玄関マットをレンタルしているダスキンまで、自分たちの強さについてビデオカメラを回してインタビューした。その収録テープは何度も見返した。/全社員向けのアンケートも実施した。経営陣は半年かけて議論を繰り返し、2泊3日の合宿を実施。さらに経営陣は”遺言状”を作成、「自分が去った後で次の経営陣や社員に守り続けてほしいこと」を文章にして残した。/その結果、「UAの強さは顧客志向が徹底していること。守り続けたい」という結論が出た。これは、創業した頃の「思い」にほかならない。経営理念は、いつしか風化していた。/実はこの時まで、UAは「進化する老舗の創造」という理念を掲げていた。「進化」と「老舗」という一見ミスマッチとも思える取り合わせに、「創造」への思いを込めたものだが、「当時、既に社員は700人になり、理念が明確に理解されていなかった」(岩城社長)。/そこで社員から、「店はお客様のためにある」ことを示す言葉を募集し、「MAKE YOUR REAL STYLE」とした。「理念ブック」という小冊子も作った。十数ページに及ぶこの冊子には、経営陣が目指す方向性や取引先のインタビュー、顧客からの直筆の感謝の手紙なども掲載した。入社すると、まずブックの読み合わせを行い、その後も折に触れてブックを確認する。/さらに”ユナイテッドアローズ”を日本語に訳して「塾」をつけた「束矢塾」という教育研修の場を設け、経営理念を丹念に教えた。アルバイトから幹部までを対象に年間500回の研修を実施。新店の開店時は新規採用する社員も多いため、その指導ぶりは徹底している。オープンの約半年前にはメンバーを集め、時には「アクションラーニング」という社外研修を行う

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posted by Max at 17:18| Comment(0) | 書評(雑誌) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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